【企業分析】 マッキンゼー・アンド・カンパニーとはどんな会社なのか?

マッキンゼー・アンド・カンパニーは世界60カ国、105の支社に9000人以上のコンサルタントを擁し、年間1600以上のコンサルティング・プロジェクトを手掛ける、グローバルな戦略系コンサルティングファームとして知られます。

今回は、マッキンゼー・アンド・カンパニーに就職・転職したい人のために徹底解説したいと思います!

1.基本情報

会社の基本情報は以下のようになっています。


会社名:マッキンゼー・アンド・カンパニー
本社:アメリカ合衆国
所在地:東京都港区六本木1-9-10アークヒルズ仙石山森タワー
設立年月日:1926年
従業員数:17,000名 (2019年4月1日現在 連結)
資本金:非公開
連結売上高:非公開

1-1.マッキンゼー・アンド・カンパニーの組織

産業別研究グループ

  • キャピタルプロジェクト・インフラストラクチャ-
  • ソーシャルセクター
  • ハイテク
  • プライベートエクイティ・プリンシパルインベストメント
  • ヘルスケア
  • ヘルスケアシステム・サービス
  • メディア・エンターテインメント
  • 交通・運輸・物流
  • 先端エレクトロニクス
  • 公共部門
  • 化学
  • 半導体
  • 小売り
  • 消費財
  • 石油・ガス
  • 自動車・組立産業
  • 航空宇宙・防衛
  • 製紙
  • 通信
  • 金属・鉱業
  • 金融サービス
  • 電力・天然ガス

機能別研究グループ

  • RTS
  • Transformation
  • オペレーション
  • サービスオペレーション
  • デジタル・マッキンゼー
  • デジタル戦略
  • マッキンゼー・アナリティクス
  • マーケティング・アンド・セールス
  • リスク
  • 営業・チャネル管理
  • 大規模改革
  • 戦略・コーポレートファイナンス
  • 組織

1-2.マッキンゼー・アンド・カンパニーの強み

人材の質の高さ

マッキンゼー・アンド・カンパニーの最大の強みは、そのブランド力と高額な報酬を背景に集まった人材の質の高さです。日本でもマッキンゼー出身者の多くが活躍しており、一例として以下のような人たちが挙げられます。

顔ぶれからもマッキンゼー出身者の活躍ぶりが分かると思います。このような人材を多く擁しているファームのため、必然的にそこで働く人の質は高くなるでしょう。

日本で活躍しているマッキンゼー出身者

  • 大前 研一(起業家・経営コンサルタント)
  • 南場 智子(ディー・エヌ・エー創業者)
  • 近藤 正晃ジェームス(Twitter Japan代表取締役会長)
  • 高島宏平(オイシックス創業者)
  • 安宅 和人(ヤフー株式会社CSO)
  • 勝間 和代(T中央大学大学院戦略経営研究科客員教授)


科学的かつ論理的な問題解決の方法論を世界で初めて確立したコンサルティングファーム

マッキンゼー・アンド・カンパニーは、”Fact-base(事実に立脚する)”、”Analytical approach(分析的アプローチ)”という概念、および科学的かつ論理的な問題解決の方法論を、経営コンサルティングの世界で初めて明確な形で確立したコンサルティングファームです。

そのため、マッキンゼー・アンド・カンパニー出身者から多くの方法論を記した著書が出ております。

【参考】マッキンゼー・アンド・カンパニーの関連書籍

1-3.マッキンゼー・アンド・カンパニーの弱み

コンサルフィーの圧倒的な高さ

マッキンゼーはトップクラスのコンサルタントを抱えているため、コンサルフィーもその分高いです。

そのため、他コンサルティングファームと比較したときに、マッキンゼー独自のバリューを出せないとコンペに負けることも多いようです。

デジタル分野への遅れ

マッキンゼーが強みとしている分野はハイレベルの戦略案件になります。そのため、当然ながら実行面には重きを置いておらず、特にデジタル分野については他ファームと比べて遅れております。

総合ファームはデジタルにかなり注力しており、売り上げ規模もどんどん大きくなっておりますし、マッキンゼーのライバルと位置付けられるBCGなどもデジタル分野にシフトしつつあります。デジタル分野でのマッキンゼーは存在感があるファームではないと言えます。

1-4.マッキンゼーのRTSとは何か

RTSとは、変革のための包括的なアプローチの実行支援を行う特別ユ⁠ニ⁠ッ⁠トです。大きく下記の2チームに分類されます。

RTSのチーム
  1. 企業変革チーム
  2. 企業再生チーム

(1)企業変革チーム

企業経営者とともに企業の価値を高めることを目的としたチームです。

企業変革に関することであれば、すべての要素が対象となり、経営者・オーナー目線で徹底的に考え抜くというスタイルをとっています。

また、メンバーは全員、企業変革の現場で長年、実行にフォーカスしてきた者から成るエキスパートであり、変革に対する理論や実践に精通しています。

(2)企業再生チーム

財政難や経営課題に直面している企業と密接に協働し、企業再生を目的としたチームです。

オペレーションの安定性を即座に回復するとともに、ステークホルダーの信頼回復、長期的な財務変革を支援しています。

企業再生チームは、CEOやCTOレベルの企業経営経験者から成る専門集団であり、世界的に有名な企業再生の事例も手掛けています。

2.マッキンゼー・アンド・カンパニーの年収

平均年収

1,500万円~2,000万円

なお、各役職における年収は以下のようになっております。(当社調べ)

・ビジネスアナリスト 550~800万円
・ジュニアアソシエイト 800~1,100万円
・アソシエイト 1,200~1,500万円
・マネージャ 1,800~2,500万円

3.マッキンゼー・アンド・カンパニーの入社難易度

入社難易度

77

なお、コンサルティングファームの入社難易度は下記の通りです。

77 マッキンゼー・アンド・カンパニー
76 ボストンコンサルティンググループ
75 ベイン・アンド・カンパニー

====MBBの壁====
【東大京大(法・経済・理系大学院卒)・有名海外大学以上】

74 Strategy& (旧:Booz) Oliver Wyman
73 ローランド・ベルガー
72 経営共創基盤(IGPI) ZSアソシエイツ
71 Mercer A.T.カーニー ドリームインキュベータ
70 アーサー・D・リトル L.E.K.コンサルティング
69 
68 アクセンチュア(戦略) 
67 コーポレイトディレクション 野村総合研究所(コンサルタント)

====Big4の壁====
【東大・京大・一橋・東工・早慶上位(法・経済・政経・理工)】

66 IBM(コンサルタント) 三菱UFJリサーチ&コンサル  L.E.K Consulting デロイト
65 リヴァンプ クニエ アクセンチュア(非戦略)  pwc
64 IBM(IT) 野村総合研究所(ITソリューション) NTTデータ経営研究所 日本経営システム
63 アビームコンサルティング シグマクシス 日本総合研究所(コンサルタント) KPMG EY

====まともなコンサルの壁====
【早慶下位(その他)・大阪上智理科ICU・旧帝下位・上位国立以上が内定者一般層】

62 日立コンサルティング 大和総合研究所(リサーチ)
61 みずほ総研(コンサルタント) 日本総研(IT)
60 富士通総研  大和総研(IT) 日本能率協会コンサルティング
59 価値総合研究所 社会経済生産性本部 トーマツイノベーション

====辛うじてコンサルと呼べる壁====

58 インタープライズコンサルティング プラウドフットジャパン  ケンブリッジテクノロジーパートナーズ
57 シンプレクス
56 レイヤーズコンサルティング  スカイライトコンサルティング  ビジネスブレイン太田昭和
55 山田ビジネスコンサルティング フューチャーアーキテクト 船井総研 ANDNA(ISIパートナーズ)
naverより引用

4.マッキンゼー・アンド・カンパニーの評判

4-1.良い評判

・日本支社でも外国人が多く、社内は基本的に英語のため、他ファームよりも外資系感が強い。

・グローバルな雰囲気のため、自由闊達な意見が言える。

・コンサル業界のなかでも給与が高く、満足度は高い。

・産休や育休をとっても会社を続ける人も多く、女性にとっても働きやすい。

・オフィスがキレイでカフェや軽食が無料。

・お互いをプロフェッショナルとして、尊重しあう文化である。

4-2.悪い評判

・仕事のプレッシャーは強く、ハードワークになりがち。

・手取り足取り教える文化はあまり無く、自発的に学習していかないといけない。

・能力の低い人や精神的・肉体的にタフでない人には居心地の悪い環境で、優しすぎたり、真面目過ぎる人は長く続かない。

5.マッキンゼー・アンド・カンパニーの試験対策

マッキンゼー・アンド・カンパニーへ入社出来る方は以下のような経験を持っている傾向にあります

就職にしろ転職にしろ国内最高峰の人材を求めているため、中途半端な実績では入社は出来ません。

超高学歴かつ英語が話せるのは前提条件として、日本や世界で卓越した実績を持っていないと入社は難しいでしょう。

  1. 日本や世界で突出した実績を何か持っている方
  2. 地頭力が高い方
  3. トップクラスの学歴の方
  4. リーダーシップを持っている方
  5. 英語力がある方

なお、マッキンゼー・アンド・カンパニーで人事を担当されていた伊賀泰代さんが、「採用基準」という本を出しておりますので、参考にしていただければと思います。

6.元マッキンゼーの人が書いたブログ

わかるブログ

BCGに就職後、マッキンゼーに転職したPunさんのブログです。

Punさん曰く、マッキンゼーとBCGは成り立ちそのものが違うとのこと。BCGがコンサルティング会社だとすると、マッキンゼーはグローバルリーダー輩出会社だそうです。

Punさんが具体的かつ冷静に分析されているので、トップティアの戦略コンサルティングファームの実態を知るにはとても良いブログです。

Chikirinの日記

マッキンゼーで人事採用担当だったちきりんさんのブログです。ちきりんさんの著書はいくつか読んだことがあるのですが、物事の考え方を指南している本が多いように感じます。

誰かの受け売りの意見を載せているのではなく、ちきりんさん独自の視点で物事を分析しているので、面白いなと思います。

なお、マッキンゼー出身者を含めた『1流コンサルタントが推薦する必読書』の記事についても合わせて、読んでみてください。

7.【まとめ】マッキンゼーの目的は世界のトップリーダーを輩出することである

いかがでしたでしょうか。

今回はマッキンゼー・アンド・カンパニーの企業分析の記事を紹介しました。

ちなみに、コンサルティングファームへの入社を検討している人は、複数のエージェントに登録することをおすすめします

下記の記事にコンサル転職に強いエージェントを紹介しておりますので、参考にしてみてください。

【登録必須】コンサルタントに転職したい人におすすめのエージェント5選

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