【まとめ】楽天モバイルにおける4G/5Gモバイルネットワーク関連事業者についてまとめてみた

こんにちは。wasatakaです。

今回は楽天モバイルにおける4G/5G関連事業者をまとめました。

なお、週刊ダイヤモンドの「5G開戦」の号は関連事業者がよくまとまっており、おススメです。

週刊ダイヤモンド 2019年 3/23 号 [雑誌] (5G開戦 アップル後の世界)

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1.コアネットワーク

アクセラレーションカード

5G(第5世代移動通信)コアネットワーク用装置などに搭載し、高速処理を可能にするアクセラレーションカードですが、インテル(Intel)の「インテル FPGA PAC N3000」を採用するようです。

インテル FPGA PACとは、同社が2017年からクラウド/データセンター向けに提供している「プログラマブル・アクセラレーション・カード(PAC)」です。

CPUとFPGAとの連携をシームレスに行えるのが特徴で、一般的なソフトウェア開発環境によってCPUとFPGAを組み合わせたデータ処理を行うプログラミングが行えます。

CPUで処理しきれないワークロードをFPGAにオフロードさせる用途で、クラウドでの採用が広がっている。

【参考】
楽天モバイルの仮想化コア網にも採用 ―― インテルのネットワーク向けFPGAの実力とは
https://businessnetwork.jp/Detail/tabid/65/artid/6586/Default.aspx

2.RAN

BBU(Base Band Unit):アルティオスター

BBUは基地局において、伝送路のIPパケットと無線上のOFDM信号を変換する機能で、基地局にとって非常に重要な部分です。

通常、基地局にはBBUの機能を持つために専用アプライアンスを設置します。

しかし、楽天モバイルは、このBBUの機能を汎用サーバーに持ち、エッジデータセンターに保有します。

そのため、基地局自体はアンテナとRRUの設置だけで済みます。

このネットワーク構成の肝はアメリカのアルティオスターという仮想化RANソフトウェアの会社です。

アルティオスターは独自の仮想化RANソフトウェアを保有しており、クラウドネイティブなネットワークを構築する技術があります。

アルティオスターが採用されたことにより、楽天のモバイルネットワークのコア部分とRANのオール仮想化でのネットワークが構築されます。

エンドツーエンドの完全仮想化という意味では、楽天が世界で初めての事業者となり、他事業者よりも安価にネットワーク構築及びメンテナンスが可能になります。

【参考サイト】
楽天、米国アルティオスター社と戦略的資本業務提携
https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2019/0212_05.html

RRH(Remote Radio Head):ノキア

RANにおける無線部はノキアが採用されております。

ノキアは「ゼロ・フットプリント(設置スペースゼロ)」のサイトアプローチを活用し、RRHをエッジクラウド上のクラウドRANソフトウェアに接続することでネットワークの展開と拡張に要する期間を短縮し、ターンキー方式で新規無線ネットワークの導入と統合を行います。

【参考】
ノキア、日本におけるE2Eのクラウドネイティブ・モバイルネットワークを構築する楽天の主要パートナーとして選定

https://www.nokia.com/ja_jp/about-us/news/releases/2019/02/13/nokiaribenniokerue2enokurautoneiteifumohairunetsutowakuwogouzhusuruletiannozhuyaohatonatoshitexuanding/

無線機:NEC

5G基地局の無線機ベンダーとしては、NECが採用されております。

機器が小型軽量で、基地局での設置スペース確保などを含めて他社製品よりもトータルコストを抑えられる点や、大容量アンテナの技術などが評価されたとのことです。

楽天モバイルとNECはすでに4Gネットワークの運営におけるビジネス支援システム(BSS: Business Support System)および運用支援システム(OSS: Operation Support System)のソリューションについて緊密に協業しており、それも評価のポイントだと考えられます。

【参考】
楽天モバイルとNEC、オープンvRAN対応の無線機を日本国内で製造
https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2019/0605_01.html

3.伝送

コヒーレント光プラットフォーム:シエナ

コヒーレント光伝送は、光の振幅と位相の変調に加えて2つの偏波にわたる伝送を利用した手法であり、光ファイバー・ケーブルを通じて従来と比べてはるかに多くの情報を伝送できます。

このコヒーレント光伝送を担うのがシエナ(Ciena)という会社で、メトロ、リージョナル、全国バックボーンのネットワークにシエナの技術を活用します。

また、沖電気工業とのパートナーシップにより、最高400Gbpsの伝送が可能な「WaveLogic Aiプログラマブル・デジタルコヒーレント光伝送機能」を搭載した「6500プラットフォーム」を楽天に供給。海ルートと山ルート経由で日本全体を高速接続する全国網の構築を目指します。

【参考】
楽天がモバイル網にシエナの光伝送を導入、メトロから全国バックボーンまで
https://businessnetwork.jp/Detail/tabid/65/artid/6553/Default.aspx

4.端末:未定

端末事業者は現時点では特に公表されておりません。

ちなみに世界の端末シェアは1位サムスン、2位Apple、3位ファーウェイとなっており、日本の端末メーカーは世界的には存在感をどんどん失っています。

日本の端末メーカーが5Gでどのような戦略を取っていくのかは個人的には気になっております。

5.参考サイト

下記は楽天のモバイルネットワークに関する参考サイトです。

■楽天モバイルネットワーク、世界初のエンドツーエンドの完全仮想化クラウドネイティブネットワークにおいて実証実験に成功
https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2019/0212_06.html


■見えてきた楽天の基地局ネットワーク構成
https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/column/mca/1137527.html


■「フル仮想化」した楽天の携帯電話ネットワークは何がすごいのか
https://news.mynavi.jp/article/20190307-rakuten/


6.まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は楽天モバイルのモバイルネットワーク事業者をまとめました。

第4のキャリアとして、楽天がどのように戦っていくのかこれからも目が離せませんね。

本記事が皆さまのお役に立てれば幸いです。

Regards,wasataka.

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