この記事では、TOEICで使えるテクニックについてまとめて紹介したい。
TOEICはパターンが決まっており、テクニックを身に付ければ大幅にスコアアップすることが可能である。
これはあくまでもTOEICでスコアアップしたい人向けであり、基本的な英語力を身に付けたいという人にはあまりおすすめの記事ではない。
その点は、ご注意いただきたい。
目次
Part1で使えるテクニック
まずは、Par1の特徴について簡単に説明したい。
問題数 | 10問 |
テスト時間 | 約5分 |
形式 | 1枚の写真に対して、正しく説明している英文を(A)(B)(C)(D)の4つの中から選択する |
特徴 | 人物や風景の写真のいずれかが出題される。9問目・10問目は難問の可能性が高い。 |
写真を事前にチェックし、出題ポイントを予想する
Part1は写真を見て、正しい英文を選択する問題である。テストの指示文(Directions)が流れている間にあらかじめ写真をチェックすることが重要である。
写真は大きく分けて、「人物写真」と「風景写真」の2パターンに分かれる。
それぞれのチェックポイントは以下のような点である。
人物写真のチェックポイント
- 人物は何人いるか?
- 人物の性別は何か?
- 外見・服装の特徴は何か?
- 何をしているか?
風景写真のチェックポイント
- どんな場所か?
- 何が写っているか?
- どのような状態・位置か?
ポイントとなる箇所を必ず聞く
Part1の英文は基本的には単文で簡単なものが多いため、問題なく聞き取ることは可能である。
しかし、時折聞き取りが難しい英文が混ざってくる。そのような時に重要なことは、ポイントとなる箇所を集中して聞くことである。
ポイントになるような箇所は、以下のような部分である。
- 動詞
- 単語の言い換え
- 状態や位置を表すフレーズ
単語の言い換え
単語の言い換えは、Part1に限らず、全Partで使われる。少なくとも下記の言い換えは覚えておくべきである。
- Musical instrument(楽器:)Guitarやpianoなど
- Device(機器):Copy machineやmobile phoneなど
- Vehicle(乗り物):CarやBusなど
写真に写っていないものは不正解
Part1で写真に写っていないものは基本的に不正解となる。写真に写っていないものが出てきた時点でその選択肢は候補から外してよい。
特に、気を付けなければいけないのは、音が似ている単語がダミーとして出てくる点である。
例えば、以下のような単語に気を付ける必要がある。
- coffee- copy
- car – cart
- hold-fold
- floor-flower
- phone-form-foam
- track-truck
- walk-work
- sleep-sweep
- take-talk
- ride-write
- train-rain
ちなみに、walkとworkは聞き分けが難しい単語で有名であるが、その一因として、アメリカ英語とイギリス英語でも発音が異なるという点が挙げられる。
具体的に、カタカナで表すと以下のようになる。
● walk:ワーク(アメリカ英語)/ウォーク(イギリス英語)
● work:ウォrク(アメリカ英語)/ウォク(イギリス英語)
アメリカ英語に合わせると、walkは”ワーク”であり、workは”ゥerク”となる。
※workは口をあまり開けない”ゥ”から始まるのがポイント。
beingが聞こえたら、人が写っていないと不正解
「being」はいくつか用法があるが、そのどれもが人に関するものである。
したがって、beingが出てきたのにもかかわらず、人が写っていないときはその選択肢は不正解となる。
1.~であること(being + 形容詞)
2.~されている(現在進行形の受け身形)
3.一時的に~だ(一時的に取っている行動)
4.人間・生命
Part2で使えるテクニック
Par2の特徴について簡単に説明したい。
問題数 | 30問 |
テスト時間 | 約10分 |
形式 | 英文の質問のあとに、3つの応答が流れてくるため、最適な選択肢を1つ選択する。 |
特徴 | 疑問詞で始まる質問(Who,What,When,Where,Why,How)が全問題の半分以上を占める。また、疑問文ではない、平叙文も数問出題される。 |
最初の1語に集中する
Part2の攻略法で最も重要なことは、最初の1語に集中することである。
Part2の多くは、疑問詞が付く疑問文のため、その疑問詞をキャッチ出来れば、回答出来る問題が多く存在する。
● When → 「時」を答えている応答文が正解
● Where → 「場所」を答えている応答文が正解
● Who → 「人」を答えている応答文が正解
また、疑問詞が始まる質問文に対して、「Yes/No」で答えている応答文は不正解となる。 このテクニックだけでも回答をかなり絞り込めるため、必ず押さえておきたい。
付加疑問文は意識せず、平叙文に「?」が付いたものと考えればよい
付加疑問文が出てきたら、慌てて頭で考えがちになるが、その必要は無い。
単純に付加疑問文の箇所は意識せずに、平叙文に「?」が付いた質問と考えるだけで良い。
否定疑問文は普通の疑問文として考える
否定疑問文も付加疑問文と同じように普通の疑問文と思えば解決する。
つまり、「Don’t you ~?」は、「Do you ~?」と同じものと考えれば良い。
以下に例を挙げたい。
【否定疑問文の場合】
Don’t you like apples?(あなたはリンゴは好きじゃないのですか?)
Yes,I do.(いいえ、私は好きです)
【普通の疑問文の場合】
Do you like apples?(あなたはリンゴは好きですか?)
Yes,I do(はい、私は好きです)
上記の違いが分かるだろうか。英語の場合、否定疑問文だろうが普通の疑問文であろうが、回答は同じになるのである。
日本語訳で見ると、応答が違うため、ややこしいが、英語では同じになるという点は押さえておきたい。
質問文と応答文で同じ単語が出てきた場合はほぼ不正解
これはまさにテクニック論になるが、質問文と応答文で同じ単語が出てきた場合はほぼ不正解と考えてよい。
リスニング力が低い人が引っ掛かりがちなダミー応答文のため、注意したい。
提案・勧誘の定型表現は覚える
提案や勧誘の表現はほぼ形が決まっているため、定型表現をまずは覚えておきたい。下記の表現を覚えておけばよい。
- Why don’t you~?
- Why don’t we~?
- How about~?
- What do you say to~?
- Why not~?
- Let’s~?
- Shall we~?
依頼の定型表現は覚える
依頼の定型表現も同じく、丸暗記したい。
- Would you mind~?
- Could you~?
- I’d like to~.
【参考】Part1&2を攻略するためのおすすめ問題集
リスニングのなかでもPART2と1に特化した参考書です。
これをやりこめば、PART2&1の対策はこれ以上は不要かと思います。それくらい問題数が豊富で、ほぼ全パターンを網羅しています。
究極のゼミシリーズはTOEIC対策本として人気のシリーズですが、このPART2&1が特に評価が高いです。
Part3で使えるテクニック
では、Par3の特徴について簡単に説明したい。
問題数 | 39問(13会話×3設問) |
テスト時間 | 約18分 |
形式 | 2人もしくは3人の人物の会話を聞いて、そのあとに(A)(B)(C)(D)の4つの設問に答える形式 |
特徴 | 基本的に男女の間で会話が行われる。設問は大きく「全体」を問うものと、「部分」を問うものに分けられる。 |
会話を聞く前に「設問」を先読みする
Part3の設問は、大きく「全体」を問うものと、「部分」を問うものに分けられる。どのような設問が出るかを事前に把握しておくことで、リスニングのポイントを明確にすることが重要である。
全体を問う設問
全体を問う設問としては、以下のようなものが挙げられる
● 主題に関する設問
● 場所に関する設問
● 時間に関する設問
● 職業に関する設問
これらは、会話の冒頭と全体の流れを聞いていれば、分かるものが多く、比較的易しい問題が多い。
部分を問う設問
一方、部分を問う設問が難しいものが多い。また、会話を聞き逃すと、答えられないものも多いため、回答のポイントを意識してリスニングする必要がある。
設問を確認するポイントとしては、2点である。
(1)設問の主語をチェック
(2)キーワードをチェック
例えば、設問の主語が女性であれば、女性の会話に集中することが重要になる。
また、設問に記載の「キーワード」は会話中にも出てくる可能性が高く、その周辺の会話は意識することが重要になる
解答用紙は後で塗り潰す
Part3は、設問の先読み時間の確保が重要である。したがって、解答用紙へはチェックだけしておき、リスニング終了後に塗りつぶすことがおすすめである。
Part4で使えるテクニック
では、Part4の特徴について簡単に説明したい。
問題数 | 30問(10会話×3設問) |
テスト時間 | 約15分 |
形式 | 1人の人物の説明文を聞いて、そのあとに(A)(B)(C)(D)の4つの設問に答える形式 |
特徴 | スピーチ、アナウンス、ニュースがよく出る。留守番電話のメッセージや自動音声ガイドのような電話音声もよく出る。 |
Part4の攻略法はPart3と同じ
Part4の攻略法も基本的にはPart3と同様である。つまり、設問の先読みが基本的な戦略となる。
また、Part4では、図表を組み合わせた問題も出てくる。その場合は図表の目立つ部分をチェックしておくことがポイントだ。
【参考】Part3&4を攻略するためのおすすめ問題集
前述と同じシリーズですが、こちらも非常に良いです。
リスニング対策はこのシリーズが一番スコアアップにつながると思います。
最初の1冊目におすすめの本です。
Part5で使えるテクニック
では、Part5の特徴について簡単に説明したい。Part5からはリーディング問題となる。
問題数 | 40問 |
目標解答時間 | 20分以内 |
形式 | 空所を含む設問文を読んで、4つの選択肢(A)(B)(C)(D)から適当なものを1つ選ぶ |
特徴 | 品詞問題、文法問題、語彙問題の3パターン。 |
設問文の前に選択肢を見る
TOEICのリーディング問題は時間が短いため、このPart5で時間を稼ぐことが1つのポイントである。
時間をなるべくかけずに解答するためには、「設問文をすべて読まない」ことが重要だ。
そこで、Part5は、以下の手順で解答していくことになる。
- 選択肢を見る
- 空所の前後を見る
- 意味を確認する
(1)選択肢を見る
選択肢をみたときに、品詞がバラバラであれば品詞問題である。品詞問題は、空所の前後を見れば、即答できるため、時間をかけずに対応したい。
くれぐれも日本語に訳すようなことはしてはいけない。
(2)空所の前後を見る
品詞問題であれば、空所の前後を確認すれば即答できるだろう。
一方、文法問題や語彙問題であれば、キーワードを探すことがポイントになる。
- 時制
- 態
- イディオム
(3)意味を確認する
これまでの(1)と(2)だけで、Part5の90%は解答できる。しかし、それでも解答が難しい場合は、意味を取って解答するしかない。
接続詞の問題などは、文脈から考えなければならないため、この(3)に当てはまる例だと言える。
【参考】Part5を攻略するためのおすすめ問題集
TOEICの文法問題対策でまず買うべき1冊はこちらになります。
TOEICの文法問題はパターンが決まっているのですが、それを効率よく少ない問題数でまとめたのがこの本です。
これ1冊を繰り返してやるだけでも7割くらいは取れると思います。
Part6で使えるテクニック
では、Part6の特徴について簡単に説明したい。
問題数 | 16問(4セット×4問) |
目標解答時間 | 8分以内(1問40秒) |
形式 | 空所を含む設問文(長文)を読んで、4つの選択肢(A)(B)(C)(D)から適当なものを1つ選ぶ |
特徴 | 品詞問題、文法問題、語彙問題の3パターン。 |
長文を全て読まない
Part6も品詞問題、文法問題、語彙問題の3パターンであり、基本的な考え方としては、Part5と同じである。
つまり、出来るだけ時間をかけずに攻略することが重要である。
ポイントは、Part5と同じく、空所の前後を見ることだが、Part6では、広く読まないと解答できない問題が存在する。
即答できる問題とそうでない問題で時間のメリハリを意識することが必要になる。
文章のジャンルを確認する
Part6は様々な長文が出題されるが、事前にジャンルを確認しておきたい。メール、手紙、記事、広告など、ジャンルによって使われる表現があるため、それらを覚えておくとスコアアップに繋がるだろう。
Part7で使えるテクニック
では、Part7の特徴について簡単に説明したい。
問題数 | 54問 |
目標解答時間 | 48分以内 |
形式 | 各文書を読んで、2~5問の設問に答える。選択肢は、(A)(B)(C)(D)の4つ。 |
特徴 | 設問のパターンは「全体」を問うものと、「部分」を問うものがある。 |
ジャンルをチェックし、パターンに当てはめる
Part7の文書はジャンルが決まっており、それぞれのジャンルによって、チェックポイントが存在する。これを知っているか知らないかで、効率性は大きく変わってくるだろう。
具体的なジャンルは以下の8つである。
- メール
- 手紙
- 広告
- 通知・社内文書
- 記事
- プレスリリース
- フォーム
- 説明書
(1)メール
メールは、Part7で最も出題されるパターンと言っても良い。攻略のために、下記をチェックする。
- From(送信者)
- To(受信者)
- Date(日付)
- Subject(件名)
- 本文の最初の数行
(2)手紙
手紙は、メールとは異なり、オフィシャルな言葉使いになっている。チェックポイントは以下の通りだ。
- 差出人の名前(会社名)
- 住所
- 本文の最初の数行
(3)広告
広告は、商品やサービスの特徴・内容を説明している。チェックポイントは以下の通り。
- 大きな文字(見出し)
- 本文の最初の数行
(4)通知・社内文書
ビジネス的な通知文書のことである。チェックポイントは以下の通り。
- 大きな文字(見出し)
- 本文の最初の数行
(5)記事
記事は、様々なジャンルがあり、語彙力が問われるパターンのジャンルである。チェックポイントは以下の通り。
- 見出し
- 本文の最初の数行
(6)プレスリリース
会社が発表する新製品や会社案内などがでる。チェックポイントは以下の通り。
- 誰がだれに向かって、何を発表しているのか
(7)フォーム
フォームとは、アンケートや申込用紙などの書類である。チェックポイントは以下の通り。
- *(アスタリスク)で書かれた部分
- 小さな文字で示された文章
(8)説明書
商品の取扱説明書や保証書などである。チェックポイントは以下の通り。
- 商品名
- 本文の最初の数行
- 使用上の注意点
- 修理やカスタマーサービス
【参考】Part6&7を攻略するためのおすすめ問題集
読解対策はこれといったものにあまり出会えていないのですが、この本はボリュームもそこそこあり、持ち運びしやすいのでおすすめです。
読解問題を解くコツが会話形式で解説されているので、とても読みやすいのも特徴です。
【まとめ】TOEICはテクニックを使えば大幅にスコアアップができる
いかがだろうか。
今回はTOEICにおける全てのテクニックを紹介した。
実際にネイティブレベルの人であれば、これらのテクニックは不要であるが、ほとんどの人はそうではない。
そのような人にとって、TOEICのスコアを上げることが目的であれば、今回紹介したテクニックは役に立つはずだ。
是非参考にしてほしい。
なお、英会話力を向上させたい人はオンライン英会話スクールがおすすめである。下記の記事で紹介しているため、合わせてみてほしい。
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【参考】TOEICテクニック集としておすすめの書籍
TOEICのテクニックをさらに習得したい方には、下記の参考書をおすすめしたい。当記事でも参考にしており、非常におすすめの1冊である。
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