今回はシステム開発におけるレビュー技法について解説したいと思います。
システム開発では、工程ごとに成果物の品質をレビューします。なぜなら、成果物の品質がシステムの品質に直結するからです。
ちなみに、ソフトウェア品質知識体系ガイドによると、レビューは以下のように定義されています。
この記事ではシーン別に使える5つのレビュー技法を紹介します。
1.システム開発レビューの種類
各工程にはレビューが必須である。代表的なレビュー技法に、下記のようなものがある。
- アドホックレビュー
- パスアラウンド
- ラウンドロビン
- ウォークスルー
- インスペクション
①アドホックレビュー
身近な人に見てもらうような常時頻繁に実施されるレビューのことです。即席で行われるため、非公式レビューです。
プロセスとして組み込まれておらず、目下の問題の解決以上の成果はありません。
近くの同僚に質問するようなことも含まれます。ピアレビューとも言います。
②パスアラウンド
レビュー対象となる成果物を複数のレビューアに配布、回覧を行うことです。
メールやグループウェアなどを活用し、同じ時間、場所に集まらないことが特徴です。
評価者が一同に介して議論する手法に比べると、評価者の負担が少なくて済み、多くの評価者に参加してもらいやすいです。離れた場所にいる評価者も行き来する必要がないため依頼しやすい。
一方、評価者は他の評価者の意見は分からないため、議論して内容を深めることは難しく、同じ意見が重複することもあります。
評価者が多忙だったりそれほど協力的でないときは、対面で発言を促す場合に比べ回答を得るのが困難な場合もあります。
③ラウンドロビン
ラウンドロビンとは、総当たり戦、持ち回りなどの意味を持つ英単語です。
その名の通り、参加者全員が持ち回りでレビューします。各自が責任者を務めながらレビューを行うため、参加者全員の参画意欲が高まるという特徴があります。
④ウォークスルー
レビュー対象物の作成者が説明者になり、入力データ値を仮定して、手続きをステップごとに机上でシミュレーションしながらレビューを行う。
⑤インスペクション
最も公式なレビューであり、組織的にも品質的にも最も効果が高いレビュー技法です。
あらかじめ参加者の役割を決めておくとともに、進行役の議長であるモデレータを固定し、レビューの焦点を絞って迅速にレビュー対象を評価します。
インスペクションは最も公式なレビューのため、そのプロセスが明確です。そして記録も確実に残す事になります。この記録が皮肉なことに組織でのインスペクションの浸透を阻害しています。つまり、摘出バク数などが記録に残るため、能力不足というレッテルを貼られるのではないかという意識が働きます。
2.参考書籍
3.【まとめ】状況に応じた最適なレビューを実施しよう
いかがでしたでしょうか。
今回はシステム開発におけるレビュー技法について紹介いたしました。
↓↓このブログが少しでもお役に立ったならば、応援クリック頂けると嬉しいです!↓↓