【まとめ】外資系コンサルでよく使われる横文字・カタカナのビジネス用語

こんにちは。わさお(@wasataka)です。

今回は、外資系コンサルでよく使われる横文字のビジネス用語をまとめてみました。私自身、もともとは日系企業に新卒で入り、その後外資系コンサルに転職をしました。その際に、社内で頻繁に使われる横文字がまるで“別の言語”に感じられ、ミーティング中に「え、今何の話をしているんだろう……?」と戸惑うことが多々ありました。

そこで、私自身の備忘録も兼ねて、初心者にもわかりやすいように意味や使われ方を整理しています。外資系コンサルだけでなく、日系企業やスタートアップなどでも最近は横文字が使われがちです。「意味がわからないけど、社内メールや会議でよく見る!」という人は多いのではないでしょうか。

ここでは、五十音順でリストアップしていますので、さっと読みやすくなっているかと思います。ぜひ参考にしてみてください。


あ行

  • アーカイブ
    まとめられた記録や資料のことを指します。プロジェクトが終了したときの資料を「アーカイブ化しておいて」というように使われます。過去のドキュメントを振り返る際に役立つため、コンサルに限らずプロジェクト管理をする上で重要です。
  • アーキテクチャー
    設計思想や構造を意味します。ITプロジェクトでシステムアーキテクチャーという言葉が頻繁に登場しますが、組織の構造やプロセスの設計を示す場合にも使われることがあります。
  • アイドルコスト
    設備や労働力が活かされずに遊休状態になっているときに発生するコストです。投資額が大きい工場設備などが稼働していない期間が長いと、大きな損失につながってしまいます。コンサルの提案では、このコストを削減するための施策を検討するケースが多いです。
  • アウトライン
    物事の概要やあらすじを指します。プレゼンなどで「まずアウトラインを示します」と言ってからスライドやホワイトボードで全体像を説明することが多いです。
  • アカウンタビリティ
    説明責任のことです。経営者やマネージャーは、ステークホルダー(株主や顧客など)に対して結果とプロセスを説明する責任を負います。
  • アクションラーニング
    組織が直面する実際の課題をテーマに学習する方法論で、実践を通じて個人や組織が成長することを目指します。単なる座学ではなく、現場での課題解決を学習と結びつけるアプローチです。
  • アグリー(agree)
    「同意する」という意味です。日本語の会議でも「それ、アグリーです」などと言われると、一瞬「?」となりますが、意味はただの「賛成」です。
  • アサイン(assign)
    人やリソースを特定の仕事や役割に割り当てるという意味です。コンサルでは「○○さん、次のプロジェクトにアサインされました」などと日常的に使います。
  • アサップ(ASAP)
    “As Soon As Possible”の略で、「できるだけ早く」という意味です。上司やクライアントから「ASAPでお願い!」と言われると、急いで対応しなくてはいけません。
  • アジェンダ(agenda)
    議題や計画、予定表を指します。会議の前にアジェンダを共有しておくと、効率的に進行できますね。
  • アセスメント(Assessment)
    評価・査定という意味で、組織内の課題や現状を評価するために使われます。コンサルプロジェクトでも現状分析段階で「アセスメント」という言葉をよく使います。
  • アセット(asset)
    資産や資源のこと。企業が保有する有形・無形の資源を総称する言葉として使われます。
  • アドホック(Ad hoc)
    「その場限り」「場当たり的」というニュアンスです。長期的・全体的な視点より、問題が起こったときにとりあえず対処するようなイメージがあります。
  • アベイラブル(Available)
    「空いている」「利用可能」という意味。外資系コンサルでは「プロジェクトにアサインされていない状態」をアベイラブルと呼ぶことが多いです。
  • アライアンス(Alliance)
    業務提携のことを指します。IT企業同士の協業や、コンサルファームとソフトウェアベンダーとの提携など、多様なアライアンスが存在します。
  • アライン
    連携を意味します。プロジェクトをスムーズに進めるため、関係部署やステークホルダーとの「アラインを取る(連携をとる・調整する)」というように使います。
  • イシュー(Issue)
    重要な課題や論点、あるいは問題点を指します。コンサルタントが「イシューを洗い出す」「イシューを明確化する」というフレーズをよく使います。
  • イニシアティブ(Initiative)
    主導権という意味で、「リーダーシップを取る」イメージに近いです。イニシアティブを発揮してプロジェクトをリードする、などの使い方をします。
  • インスパイア(Inspire)
    思想や行動に影響を与え、新たな価値観やアイデアを与えること。セミナーやワークショップなどで「この講演から大いにインスパイアされた」という表現を使うこともあります。
  • インセンティブ(Incentive)
    動機づけや報酬のことで、人を動かす仕組みを設計する際に重要です。給与や賞与だけでなく、社内表彰制度などもインセンティブ設計の一環といえます。
  • インタラクティブ(Interactive)
    双方向にやり取りをする様子を指します。オンライン会議や研修で、単なる一方向の講義ではなくインタラクティブな形式が好まれます。
  • エイチアール(HR)
    人事部門や人事担当者のこと。採用や評価、組織づくりなどを担当する部署です。
  • エコシステム(Ecosystem)
    生態系のように、複数の企業やサービスが相互依存し合うことでビジネス環境を形成するという考え方です。ITやスタートアップ界隈でよく聞くようになりました。
  • エンパワーメント(Empowerment)
    組織やチームメンバーに意思決定の権限を与え、主体性を高める取り組みです。トップダウンではなく、自律的な動きを促すことで生産性を上げる手法ですね。
  • オーセンティック(Authentic)
    本物、正真正銘、信頼できる、という意味。リーダーシップでも「オーセンティック・リーダーシップ」という言葉があり、真摯さや誠実さを示すスタイルを指します。
  • オーソライズ(Authorize)
    ①公認、正当と認める
    ②IT分野ではユーザー登録や正式購入のことを指します。
  • オピニオン(Opinion)
    意見・見解です。会議や提案に対して自分のオピニオンを求められることがあります。
  • オポチュニティ(Opportunity)
    機会を意味しますが、コンサル業界では「新規案件の提案機会」や「成長のチャンス」を指す場合が多いです。ポジティブな文脈でよく使われます。

か行

  • カウンターパート(Counterpart)
    自分と同じ立場・役割を持つ相手を指します。社外のクライアントやパートナー企業との打ち合わせで「相手のカウンターパートは○○さんです」と紹介される場合があります。
  • クライテリア(Criteria)
    基準や判断指標のこと。プロジェクトを評価するためのクライテリアを設定するなどと使います。
  • グランドデザイン
    壮大な構想や長期的な計画を指します。大規模プロジェクトの最初の段階で、グランドデザインを描くことが重要です。
  • KPI(Key Performance Indicator)
    重要業績評価指標です。目標に対する進捗状況を定量的に測るために設定します。
  • ゲームプラン
    試合の戦略や計画を指す言葉ですが、ビジネスではどうプロジェクトを進めるか、どのように競合と戦うかを指す場合があります。
  • コア・コンピタンス(Core Competence)
    他社にはない企業の強みや中核能力のことです。何が競合優位性なのかを分析する際に使います。
  • コミット(Commitment)
    約束や責任、結果に対するコミットです。コンサルタントはクライアントへの成果責任をコミットする場合が多いです。
  • コモディティ化(Commodity化)
    価値の差別化が難しくなり、どの商品やサービスも同じような価値に見えてしまう状態です。成熟市場ではよく起こる現象ですね。
  • コンセンサス(Consensus)
    合意形成のことです。多くの関係者がいるプロジェクトでは、コンセンサスを取るのに時間がかかることもしばしばあります。
  • コンフリクト(Conflict)
    対立や衝突状態を指します。意見や利害がぶつかることで起こるため、コンフリクトマネジメントはコンサルの現場でも重要です。
  • コンティンジェンシープラン(Contingency plan)
    不測の事態に備えた緊急対応計画です。リスク管理プロセスの一環として立てられます。

さ行

  • シックリーブ(Sick leave)
    有給の病気休暇です。外資系では有給制度が柔軟で、シックリーブを活用する文化が比較的根付いています。
  • ジャストアイデア(Just idea)
    深く検討していない思いつきレベルのアイデアです。ブレインストーミングで「ジャストアイデアですが~」と前置きして発言することも多いですね。
  • シュリンク(shrink)
    「縮小する」という意味。市場が縮小している、売上がシュリンクしている、などで使われます。
  • シンギュラリティ(Singularity)
    AIが人間の知能を超えるとされる技術的特異点を意味します。SF的な話と思われがちですが、ビジネスシーンでも研究開発の方向性を論じる際に出てきます。
  • スキーム(scheme)
    枠組みや仕組み、計画のこと。法的なスキームなどといった使い方もよく見かけます。
  • ストラテジー(Strategy)
    戦略です。コンサルタントにとっては日常的に使う言葉。「ストラテジーコンサル」という専門領域もあります。
  • セクショナリズム
    組織や集団の各部署が、自分たちの利益や立場を優先して協力しない傾向のことを指します。大企業ではセクショナリズムが起きやすく、改革プロジェクトの障壁になります。

た行

  • デマンド(Demand)
    需要や要求のこと。クライアントの要望や市場のニーズを「デマンド」と呼ぶケースが多いです。

な行

  • ナレッジワーカー
    専門知識を活用して付加価値を生み出す労働者のこと。コンサルタントやエンジニアなどが典型例とされます。

は行

  • パートナーシップ(Partnership)
    共同事業形態の一つ。また、コンサルファームの最上位職位を「パートナー」と呼ぶこともあり、個人としてのパートナーシップ契約を意味する場合もあります。
  • バイアス(Bias)
    先入観や思い込みのことで、認知が歪んでいる状態。意思決定に悪影響を及ぼすため注意が必要です。
  • バジェット(Budget)
    予算や経費を指します。プロジェクト単位でのバジェット管理が厳密に行われるのもコンサルの特徴です。
  • ハブ(Hub)
    拠点や中心地の意味。グローバル企業では「APACハブ(アジア・太平洋地域の中心拠点)」のように使われます。
  • パラダイム(Paradigm)
    時代や社会全体を特徴づける枠組みや考え方を指します。また、企業内で共有される考え方としても使われます。
  • ヒューリスティック(Heuristic)
    経験則に基づいて素早く判断する方法。必ずしも最適解ではない可能性があるものの、時間が限られた中で使われることが多いです。
  • ピリオド(Period)
    期間を指す言葉。「このタスクのピリオドは1ヶ月」などと表現します。
  • ファクト(Fact)
    事実のこと。課題を分析する際に「ファクトベースで議論しましょう」と言われることが多いです。
  • ファシリテーター(Facilitator)
    会議の進行役です。中立の立場で議論を円滑に進める人を指します。
  • フィージビリティ(Feasibility)
    実現可能性という意味。策定したプランや施策が実際に可能かどうかを検証する段階でよく出てきます。
  • フォーカス(Focus)
    焦点を当てる、集中するという意味。「今はコスト削減にフォーカスする」などの使い方をします。
  • プライオリティ(Priority)
    優先順位のことです。複数のタスクや目標がある場合に、どれを優先すべきかを決める際によく使われます。
  • ブレイクスルー(Breakthrough)
    現状を打破し、急成長や革新的な進展をもたらすこと。新たな市場を開拓するなどのケースで使います。
  • プロダクトアウト(Product Out)
    企業が作りたいものを基準に商品開発をする考え方。マーケットインと対比される言葉です。
  • プロモーション(Promotion)
    ①販売促進
    ②昇進
    いずれの意味でもビジネスシーンで頻繁に使われます。
  • ベネフィット(Benefit)
    利益や恩恵のことです。コンサルの提案では「導入後のベネフィットを明確にする」ことが重要です。
  • ペンディング(Pending)
    保留や先送りを指します。タスク管理で「これはペンディングになっています」という表現を見かけます。
  • ポジショニング(Positioning)
    自社商品・サービスを市場の中でどのように位置づけるか、というマーケティング概念です。競合との違いを明確にすることが重要です。

ま行

  • マーケットイン(Market In)
    消費者ニーズを最優先して商品を開発する考え方です。対義語としてプロダクトアウトが挙げられます。
  • マーチャント(Merchant)
    商品の販売やサービス提供を行う個人・企業。ECビジネスでは「マーチャント」が商品を出品する場合があります。
  • マインドセット(Mindset)
    経験や価値観などから形成される思考の枠組み。組織変革でメンバーのマインドセットをどう変えるか、がよく話題に上ります。
  • マスト(Must)
    絶対にやらなければならないこと。先ほど紹介した「ナイストゥーハブ」の対義語ですね。
  • マテリアル(Material)
    資料や素材を指します。プレゼン資料や営業資料を「マテリアル」と呼ぶことも多いです。
  • マネタイズ(Monetize)
    無料サービスを収益化することです。新規ビジネスモデルを構築する際に、マネタイズ戦略が焦点になります。
  • メイクセンス(Make sense)
    「理解できる」「理にかなっている」という意味。「それはメイクセンスですね」と言われると肯定的な返事と捉えてよいでしょう。
  • メソッド(Method)
    方法や方式のこと。問題解決手法などを「コンサルティングメソッド」と呼ぶことがあります。

ら行

  • リテラシー(Literacy)
    情報を活用する力などの総称。ビジネスリテラシー、デジタルリテラシーなど、文脈によってさまざまな形で使われます。
  • レベニュー(Revenue)
    収益、売上のことです。売上高を意味するケースが大半ですが、経理や財務部門の会話で使われることもあります。
  • ローンチ(Launch)
    新商品や新サービスをリリースすること。「サービスをローンチする」という言葉をPRのタイミングなどで使います。
  • ロジック(Logic)
    結論に至る筋道や理屈のこと。コンサルタントはロジックを重視しますので「ロジカルシンキング」という言葉も有名です。
  • ロングテール(Long tail)
    売れる頻度は少ないが、種類を多く取りそろえることで全体として大きな売上を獲得する手法や、その商品群を指します。EC市場などで注目されました。

わ行

  • ワークフロー(Workflow)
    業務の一連の流れを指します。プロセスの最適化を検討するときに、ワークフローを見える化する取り組みを行うことが多いです。

【番外編】外資系コンサルでよく使われる横文字ベスト10

10位:ナイストゥーハブ(Nice-to-have)

初めて聞いたときは「なんだそれ?」と思いましたが、意外と使う人がいます。意味としては「あるといいよね」という感じ。優先順位は高くないものの、「あれば嬉しいオプション」というニュアンスです。

9位:フェアウェル(Farewell)

送別会のことです。チームのメンバーが去るときには「Farewell Party」を開く企業が多いです。コンサルは入れ替わりが激しいため、フェアウェルが頻繁に開催されます。

8位:ケイパビリティ(Capability)

企業や個人が持つ能力のこと。コンサルタントにとって自分自身のケイパビリティを磨くことはとても重要です。

7位:フィージビリティ(Feasibility)

「実現可能性」を意味します。策定したプランに対して「フィージビリティを検証しよう」と言われたら、実務的に実行可能かどうかをもう一度確認するということです。

6位:デュー(Due)

締め切りという意味。メールやツール上で「デュー○月○日」などと記載されるのをよく見かけます。

5位:オポチュニティ(Oppotunity)

機会のこと。新規案件の提案機会や、プロジェクトでのチャンスなどを指す場合が多いです。

4位:バジェット(Budget)

予算という意味。プロジェクトやチームに割り当てられる額を指してよく使われます。

3位:デリバリー(Delivery)

文字通り「配達」という意味ですが、コンサル業界では「成果物を納品すること」や「プロジェクトを遂行すること」を指します。若手コンサルはとにかくデリバリースキルが求められますね。

2位:バリュー(Value)

価値のこと。コンサルタントとしてクライアントにどれだけの価値を提供できるか、常に問い続ける姿勢が大切です。

1位:クライアント(Client)

「お客様」の意味。コンサルタントは、「クライアント」という表現が自然に染みついてしまい、他の業界の人から見ると「なんかカッコつけてる?」と思われることもしばしばです。


【まとめ】この記事に掲載している横文字は使いこなせるようになろう

いかがでしたでしょうか。
日系企業で働いていると、これらの横文字はあまり馴染みがないかもしれませんが、外資系コンサルやグローバル企業では日常的に飛び交っています。最初は「カタカナばかりでよく分からない……」という気分になるかもしれませんが、一度慣れてしまえば「これがコンサル用語か」と感覚的に理解できるようになるはずです。

また、外資系コンサルに限らず、スタートアップやITベンチャーなどでも普通に使われる単語ばかりです。もし興味があれば、積極的に会話に取り入れてみるとよいでしょう。ただし、無理にカタカナ英語を多用すると「バズワードばかりで中身がない」と思われる危険性もあるため、目的と場面をしっかり考えて使うことが大切です。

もしこれらの言葉を覚えたい方は、リストをPDF化やスプレッドシートにまとめておいて、必要なときにすぐ参照できるようにすると便利です。あわせて、英語の原義と簡単な文例をセットで押さえておくと、使いどころを間違えなくなります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。少しでも参考になれば嬉しいです。もし良ければ、ブログやSNSなどでシェアしていただけると励みになります。それでは、また別の記事でお会いしましょう!


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わさお(@wasataka)がお届けしました。